中標津 →地図
「シベツ」というのは確か「大きな河」という意味だと記憶しています。「ベツ」が「川」という意味なので,川沿いにある街で,上流の街は「上〜ベツ」・中流域の街は「中〜ベツ」・河口の街は「浜〜ベツ」,という地名をよく見かけますね,北海道では。
国鉄の駅名でいうと,標津川の河口にあるのが「根室標津」で,そこから上流に遡って「中標津」がありました。国鉄はもうなくなりましたが,中標津空港があるので時間距離は近い街です。
初めて国鉄中標津駅に降り立ったのは,学生時代。1979年の8月です。大学の写真部の合宿で,夜行列車と青函連絡船を乗り継いで北海道に渡りました。椴法華村の国民宿舎での合宿の後,部員たちはカメラを抱えて,てんでに北海道各地に散りました。私は,アタックザックを背負い,ユースホステルの会員証と20日間有効の周遊券を握り締めて,左回りに北海道を一周しました。
初めての北海道旅行なのでほとんどが有名観光地をつなぐ計画でした。が,一つぐらいは観光地でないフツーの北海道の街を歩いてみたいとも考えていました。中標津を選んだのは,その前にTV番組『遠くへ行きたい』を見て強い印象を残していたからです。浜中YHから岩尾別YHへの移動の一日,根釧台地の原野の中を抜けて来た根室標津までの列車を途中で降りました。
それから十数年後,以来毎年中標津に来るようになったのも偶然です。
知床半島を南下しながら,雨の中をヘルメットのシールドについた水滴を拭いながら走っていると,(たぶん泥の微粒子でシールドが)傷だらけになって前が曇ってしまったので,バイク屋を探して中標津の街をうろうろしたのですが,見あたらない。通りがかりのカブのおじさんにをたずねました。街の中心から旧国道を東に少し行くとあるということで,「らいだーすさろんBUM金沢」というショップを見つけました。金沢さんと奥さんと『ライダー』の二人+一匹でやっておられるお店です(当時はまだライダーはいませんでしたが)。居心地がいいので,オイルやフィルターの交換・チェーンの増締めなどに,翌年から毎年寄るようになりました。
中標津の町は,大きなスーパーや書店もありなかなか便利です。書店は,大阪などでも道路沿いによくある駐車場付きの郊外型店舗(TSUTAYA併設)が,コミックの品揃えも良く便利です。またショットバーやインターネットのできる漫画喫茶など,都会にあるものは一通り揃っています。
ツーリングマップルにある国道沿いの回転寿司「すしロード」は,毎夏,ライダーには一品のサービスを行っているようです。街から釧路・弟子屈方面に走ると国道沿いの左側に目立つ駐車場付の郊外型店舗です。
温泉は市街地に集中しています。マルエー温泉,湯トピア,東洋グランドホテル,町営保養所,ちょっとはずれにウィングイン,とあります。一番高いグランドホテルで
¥600(04年から¥500に値下げ)でした。マルエー温泉は,数年前にビジネスホテルに改装してきれいになりましたが,町で唯一の銭湯が閉業して以来,銭湯代わりに公的補助を受けていているそうで,銭湯料金で入れます。コインランドリーがあることを確認済みなのは,東洋グランドホテル・保養所・湯トピアです。東洋GHと保養所は目立つところにあります。湯トピアは温泉の方のフロントで声をかけると,併設のライダーハウスのコインランドリーが利用できます。マルエーは,私は気がつきませんでしたが、あるそうです。他には年中閉まっている喫茶店(?)の裏に回るとコインランドリーがあります(04年8月には表の扉も開いていました。セイコーマートの向かいです)。なお開陽温泉は2000年現在休湯中です。(町が買い上げて整備するという噂があるそうです)
キャンプ場は,市街地のはずれの緑ケ丘森林公園の奥に町営(¥210)があります。開陽台の展望台の裏は,町は正式にはキャンプ場と認めていないそうですが,問題ないようです。責任持たないけど勝手にキャンプしてね,っていう感じでしょうか? もちろん無料です。
開陽台はずいぶんときれいになっていて,4輪も多く,観光スポットと化しつつありますが,「330度の展望」はそのままです。展望台の一階には,土産物屋と(前は駐車場の隅にあった)食堂が入り,裏のキャンプ場もきれいに整地されています。オフロードバイクなら駐車場脇からキャンプサイトまで入れます。4輪やビッグバイクは駐車場に停めて,サイトまで階段を昇り降りすることになりますが。
※なお極個人的意見ですが,北海道土産は開陽台のハイジ食堂で買える「中標津美留久餅」,と決めてご近所に配っています。そのままでも冷蔵でも冷凍でもいけるという優れもの(?)です。私的には冷蔵庫で冷やしたぐらいが一番美味しいかなぁ,と。
森林公園のキャンプ場も,開陽台のそれも,施設は立派なものが揃っています。森林公園は樹間なのでちょっと湿気が多く,開陽台は開けっぴろげなので悪天候のときは大丈夫かなぁ,という程度です。(Update:Aug/2004)
Photo 緑ヶ丘森林公園キャンプ場
Photo 中標津駅にて